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キャノンが光学で脱カメラ模索

2014.08.11 (Mon)
メラと事務機の「二枚看板」を収益の柱とするキヤノンが、第3の柱となる新規事業の育成を急いでいる。有力候補は3D(3次元)技術を駆使した医療検査システムやネットワーク監視メラのほか、複合現実感(MR)と呼ぶ技術を使った仮想映像システムなど、強みとする光学技術を生かした事業だ。メラ機能を備えたスマートフォン(高機能携帯電話)の普及とともにコンパクト型のデジタルメラの需要は縮小しており、二枚看板に依存する事業構造からの却は、キヤノンの将来を左右する大きな経営課題となっている。

「手を水の中に3分間くらい入れるだけで、血管網の情報を3D画像で得られる」。キヤノン独自の医療機器「光超音波トモグラフィ」について、最高技術責任者(CTO)を務める生駒俊明副社長はこう説明した上で「医療関係者の関心は高い」とアピールする。

この新型機器では近赤外光のレーザーを調べたい部位に照射することで、血液中から微量に発生する超音波を検出し、3D画像に変換する。造影剤を使ってエックス線で撮影する従来の方法と異なり、被曝(ひばく)の懸念がなく、血管網の状態を高精度・高解像度の3D画像として映し出すことができる特徴を持つ。

最先端のIT技術を活用して医療検査分野も強化する。インターネット上で情報を処理するクラウドを使い、過去の膨大な症例を基に病気の症状に関する判断の精度を格段に向上させる「クラウド型統合医療画像管理システム」の実用化を目指す。

キヤノンは1960年代後半以降、二枚看板の事業を軸に据え、「右手にメラ、左手に事務機」と表現された。近年もこの構造に大きな変化はなく、2014年6月中間決算の売上高でも、複写機など事務機を中心とする「オフィス」分野と、メラやインクジェットプリンターなどで構成する「イメージングシステム」分野の2つの事業で92.3%と大半を占めている。

海外でカラー複合機などの販売が伸び、事務機は堅調だ。ただ、スマホの急速な普及がカメラの販売に打撃を与えている。カメラ映像機器工業会によると、国内メーカーのカメラ総出荷台数は13年に前年比36.0%減の6283万台となり、14年は5050万台にまで落ち込む見通し。キヤノンもコンパクト型とレンズ交換式を合わせた販売台数が14年12月期には1650万台となり、10年12月期の2690万台から大幅に減ると見込む。余力があるうちに、新規事業を稼げる分野にすることが欠かせない。

キヤノンの技術力、ものづくりの力を支えてきたのは研究開発への積極的な投資だ。近年は年間3000億円の水準を維持し、13年12月期には約3063億円を投じた。14年3月期の研究開発費が約745億円のニコン、約667億円のオリンパスを大きく引き離す。キヤノンは既存事業だけでなく、新規事業の種を育てるために惜しみなく資金を投じている。

ロボットのアームを高速で制御する「スーパーマシンビジョン」事業もその一つ。レンズの高性能・超小型化やセンサーの低消費電力・高速読み出し技術などを駆使し、部品などを立体的に高精度に認識できる次世代の「ロボットの目」だ。

1月に専門組織を立ち上げ、売り込み攻勢をかけているのがMRシステム。目の前の風景と3Dのコンピューターグラフィックス(CG)画像を重ね、ヘッドマウントディスプレーに映し出す仕組みで、設計者や開発者が利用すれば自動車などの仮想モックアップを「実寸大の感覚」で確認できるという。

また、これまで社内での活用が大半だった複合機のトナーやプリンターのインクなどの材料技術についても、今後は「新規事業に応用していく」(生駒副社長)方針だ。例えば、鉛を使わずに高い性能を発揮できる家電製品への活用や、工業製品に組み込まれる圧電材料の実用化を急ぐ。

生駒副社長は新規事業について「研究開発段階のものも多く、確定的なことは見通せない」としながらも、「2~3年以内に売上高を2000億~3000億円積み上げる効果を想定しているが、積み上げ額はできれば5000億円規模にしたい」と意欲をみせる。

カメラ事業でキヤノンと競合する富士フイルムは、中核事業とするカラーフィルムの需要がデジカメの普及を機に落ち込んだ際、写真で培った技術を基にした新規事業を立ち上げ、化粧品や医療などの成長分野で稼ぐ事業構造へと大きく変貌した。

一方のキヤノンはかつて、将来を託す事業としてパソコンや次世代の薄型表示装置「SED(表面電界ディスプレー)」などの分野に乗り出しながら、撤退を余儀なくされた苦い経験を持つ。過去の経験を踏まえ、経営環境の変化に的確に対応できるか。キヤノンはその真価を問われる局面を迎えている。(SankeiBiz)

カメラはキャノンとニコンで世界市場を席巻している日本。職人技術の継承が今後の課題だね。

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